便秘

便秘とは

便秘便秘は数日に1回しか排便がない状態というイメージがあると思いますが。「スムーズな排便ができない」「排便量が少なく残便感がある」「薬を飲まないと排便できない」など、排便困難の症状がある場合も便秘に含まれます。女性はホルモンの影響で便秘になることが多く、年齢を重ねると発症頻度が上がってきます。男性の便秘も50歳を超えると増加しはじめます。
便秘は疾患の症状として現れることもあります。また、便秘が慢性的に続くと痔やさまざまな大腸疾患の発症リスクが症状してしまいます。
便秘を繰り返す場合には、消化器内科を受診して原因疾患の有無を調べ、再発予防も視野に入れた適切な治療によって解消することをお勧めしています。
当センターでは、専門医による丁寧な問診や検査で原因を見極めた上で、適切な治療を行っています。さまざまな作用を持つ便秘薬が存在し、新しい薬も登場しています。また、漢方薬の併用も可能であり、便秘のタイプや原因、体質、ライフスタイル、お悩みの内容などにきめ細かく合わせた処方が可能です。再発防止にも効果が見込める生活習慣の改善指導も含め、当センターの便秘外来では便秘解消のためのトータルな治療を行っています。

便秘の具体的な症状

  • 排便回数が週に3回未満
  • 強くいきまないと出ない
  • 便が硬く、なかなか出ない
  • 少量しか出ず、残便感がある
  • 排便に長時間かかる
  • 薬を飲まないと排便できない
  • 薬が効かなくなってきた
  • 浣腸をしないと出ない
  • 毎日お通じがあってもスッキリしない
  • 旅行などで環境が変わると便が出ない

便秘の原因

食事の偏りや運動不足など、便秘は日常的な原因で起こることも多いのですが、すぐに適切な治療を受ける必要のある疾患の症状として起こっている場合もあります。たとえば、大腸がんが大きくなって腸が狭くなったり、腹部の手術後に癒着が起こったりすることで便が通過障害を起こして便秘になることがあります。また、消化管の疾患以外にも、甲状腺疾患、糖尿病、膠原病などは便秘の原因になります。さらに、さまざまな病気の治療薬が便秘の副作用を起こすことがあります。
日常的な便秘の原因は、運動不足、食事、水分不足、便意の我慢、ストレス、市販薬の長期間服用など多岐に渡ります。複数の原因によって解消しにくくなっていることもありますので、適切な治療を受けて解消し、快適な生活を取り戻しましょう。

便秘の種類

便秘は、機能性便秘と消化管の病変が原因の器質性便秘に分けられます。原因疾患やタイプを知ることで、適切な治療が可能になります。合わない治療を続けるとかえって悪化させてしまうことも多く、実際に市販薬を長年常用して頑固な便秘になる場合も多くあります。消化器内科で専門性の高い診察や検査を受け、効果的な治療につなげましょう。

機能性便秘

弛緩性便秘

大腸の蠕動運動機能が低下して生じている便秘です。消化管は蠕動運動によって内容物を先に送っています。腸管が弛緩すると蠕動運動が低下して、便が大腸内に長く滞留します。便が大腸にとどまる時間が長くなると水分が過剰に吸収されて硬くなり、スムーズな排便が難しくなります。運動・水分・食物繊維の不足、過激なダイエットなどによって起こることが多くなっています。
おなかの張り、残便感、食欲低下などを起こし、肌荒れやイライラなどの症状を伴うことも少なくありません。


痙攣性便秘

大腸の過緊張によって腸蠕動運動が強くなり、痙攣を起こし大便がスムーズに運ばれなくなることで便秘になります。。環境変化などのストレスや、過敏性腸症候群によって生じている便秘もこのタイプが多くなっています。
下腹部痛や残便感、便秘と下痢を繰り返す症状を起こすことがよくあります。


直腸性便秘

便意を習慣的に我慢することで、便意を感じにくくなって発症します。直腸に便がたまって硬くなり、排便に困難が伴います。慢性化して直腸部分が広がってしまうと、治りにくくなってしまいます。また、切れ痔などで排便時に強い痛みがある場合、無意識に便意を我慢して便秘になり、排便が困難になって切れ痔を再発するという悪循環に陥ることもよくあります。


器質性便秘

腸閉塞(イレウス)、大腸がん、腸管癒着など、腸の病変が原因になって便秘を引き起こしている状態です。こうした便秘を市販の下剤で解消しようとすると、大腸の穿孔を起こす可能性があるため、早めに適切な治療を受けることが重要です。便やガスが出ない、血便や強い腹痛がある、吐き気や嘔吐を伴う場合には、速やかに消化器内科を受診してください。


その他

全身疾患や服用している薬の影響で便秘が生じていることがあります。原因疾患の治療や処方の変更などを行っうことで、便秘も解消できます。

便秘の検査

大腸内視鏡検査問診で便秘の状態、ライフスタイル、お困りの内容、既往症や服用している薬などについて詳しく伺います。
触診でおなかの状態を確かめ、超音波(エコー)検査、大腸内視鏡検査、血液検査などから必要な検査を行います。
原因疾患がある場合には、その治療を行います。

便秘の治療

基本的には食事を含む生活習慣の改善と適切な薬物療法で、再発防止を含めた便秘の治療を行います。

生活習慣改善

適度な運動を習慣化することで、腸の機能も整いやすくなります。また血行や代謝が改善して、腸の働きも改善します。便意があったらすぐトイレに行く、長時間強くいきんで無理に出そうとしないといった排便習慣の改善も重要です。

食事

水分をしっかり摂取してください。また、善玉菌となる乳酸菌も効果が見込めます。栄養バランスがとれた食事を1日3食、決まった時間にとることで、消化管のリズムも整いやすくなります。また脂肪や食物繊維を適度にとることでスムーズな排便が可能になります。


腸内フローラ

便の内容は、食べ物から栄養を吸収した残りである食物繊維が半分以下で、半分以上を老廃物と腸内細菌が占めています。腸内細菌を増やすことで便の量が増え、スムーズな排便が可能になります。乳酸菌は周囲の環境を弱酸性にして悪玉菌の発生を抑え、善玉菌の増加を促進するため、腸の健康に役立ちます。チーズやヨーグルトなどに含まれる動物性乳酸菌、漬物や味噌に含まれる植物性乳酸菌を両方しっかりとることは、便秘解消や再発防止に役立ちます。


薬物療法

便を軟らかくする薬、蠕動運動などの機能を整える薬から、新しい作用を持った薬や漢方薬など、さまざまな薬があります。また同じ有効成分の薬でも効果の出方が異なることもあります。当センターでは患者様の症状や腸の状態、お悩みの症状、ライフスタイルなども考慮した上で処方を行っています。市販薬を服用していて効果が薄くなってきた場合にも、時間はかかることがありますが有効な治療がありますので、ご相談ください。

TOPへ